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ソニーインタビュー “α9 IIIの中高感度性能はα9 IIと同等に最適化”

α9 III
目次

α9 IIIのISO性能について

α9 IIIが新たに搭載したグローバルシャッターセンサーが話題を呼んでいますが、その一方でISO性能に関する疑問が持ち上がっています。最新のインタビューで明らかになった情報を紹介します。

(前略)

このタイプのグローバルシャッターセンサーを搭載した他のソニーのカメラを見ることはあるだろうか?

グローバルシャッタータイプのイメージセンサーは、すでに産業用途向けに大量生産される技術となっている。ここでソニーは、クリエイターの要求に応えるグローバルシャッターイメージセンサーを搭載した高画質な製品の開発に最も努力を集中している。

これは産業用途とは大きな違いであり、ソニーが克服した最も困難な点だ。グローバルシャッターを実現するアーキテクチャは、ピクセルに対する並列A/D変換に基づいている。各ピクセルにはA/Dコンバーターとメモリが配置されており、読み取りの時間差による画素の歪みを排除している。今後のカメラ、将来の計画についてはコメントを控えたい。

テスト中にα9 IIIのISO性能が最近のカメラほど良くないことに気がついた。なぜだろうか?

全体的な仕様を考慮し、センサーの特性を設計し、それに応じて画質を最適化した。シャッター速度が非常に重要なスポーツ撮影など、中~高感度の性能はグローバルシャッターのない前モデルであるα9 IIと比較してもノイズ性能は同等だ。

さらに動かない被写体については、新しいコンポジットRAW機能により最大32枚のRAW画像を重ね合わせることで、最終的な画像のデジタルノイズを低減することが可能となっている。

グローバルシャッターセンサーのおかげで、歪みのない画像のキャプチャが可能となり、写真家は様々な撮影のシナリオを通じて新たな視覚表現の可能性を探究することができる。これには毎秒120コマの連続撮影速度が求められるスポーツ写真や、高速なフラッシュ同調速度を使用する商業写真やウェディング写真など、要求の厳しい状況が含まれており、写真家のクリエイティブな可能性を広げている。

(後略)

中~高感度の性能は前モデルと同等

ソニーへのインタビュー記事が掲載されています。上記はα9 IIIのイメージセンサーについてのインタビュー内容を引用したものですので、全文は記事元リンクからご覧ください。

以前から、ソニーのα9 IIIはグローバルシャッターセンサーという優れたセンサーを搭載している一方で、ベースISOが高くノイズが多いのではないかという指摘がありました。そしてグローバルシャッターセンサーを実現するにおいて、どうしてもノイズが乗りやすくなっているのではと想像されていました。

実際に撮影すると確かに低ISOではα9 IIよりもノイズが多いらしく、このことを問題視する人が一部いたことも事実です。

今回のインタビューではそのことについて質問しています。その回答によればイメージセンサーの特性と、想定する使用状況を考えて、画質を最適化した結果、現状のようにISO性能が悪くなっているということのようですね。

つまりα9 IIIではグローバルシャッター機能が必要な高感度をよく利用するスポーツ撮影などを想定としているため低感度に関してはあまり重要視しておらず、中~高感度に最適化したということのようです。逆に言うと低感度では画質が悪くなるというジレンマを抱えているということになりそうです。

そして動かない被写体に対しては合成技術によりノイズを減らすことができるということも述べられています。

グローバルシャッターセンサーの仕組みやその特徴、そしてなぜグローバルシャッターを実現すると画質が悪くなることなどについては、当サイトでもまとめていますので以下の記事を参考にしてみてください。

α9 IIIの主な特徴

主な特徴

  • 世界初グローバルシャッター方式のフルサイズイメージセンサー搭載デジタル一眼カメラ
  • 新次元のスピード性能を生かす最先端のAFシステム
  • プロの撮影を支える快適な操作性と高い信頼性
  • 即納をサポートする高速ワークフローと高い拡張性
センサーサイズ35mmフルサイズ (35.6 x 23.8 mm)、Exmor RS CMOSセンサー
画素数約2520万画素
イメージプロセッサBIONZ XR+AIプロセッシングユニット
被写体認識人、動物、鳥、昆虫、車、列車、飛行機
手ぶれ補正イメージセンサーシフト方式5軸補正 (補正方式はレンズ仕様による)
手ぶれ補正効果8.0段
高速連続撮影約120コマ/秒 AF・AE追従
動画撮影4k 120p
フラッシュ同調速度1/80000 秒
シャッター速度静止画撮影時: 1/80000-30 秒、バルブ、動画撮影時: 1/8000-1 秒
ISO静止画撮影時: ISO 250 – 25600 (拡張: 下限ISO 125、上限ISO 51200)
フォーカスポイント759点(カバー率約95.6%)
EVF0.64型 約943万ドット電子式ビューファインダー
背面液晶3.2型 約210万ドット 4軸マルチアングル液晶モニター
メモリカードスロットCFexpress Type Aデュアルスロット
サイズ約136.1 x 96.9 x 72.8 mm
重量約703 g(バッテリー、メモリカード含む)
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(記事元)https://phototrend.fr/2024/02/cpplus-2024-interview-sony-a9-iii-global-shutter/

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この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (1件)

  • 自分の撮影スタイルに当てはめると高感度は3200あれば十分です。
    逆に低ISOが欲しい場合もあって昼間の六本木などでNDフィルターを
    駆使し長時間露光で人が写りにくい撮り方もします。
    通常の撮影ではグローバルシャッター搭載機と考えればその恩恵の方が
    遙かに大きいと思います。

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