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EOS R5 Mark IIのダイナミックレンジは積層化にかなり影響されている可能性が!?

EOS R5 Mark II
目次

EOS R5 Mark IIのダイナミックレンジ

EOS R5 Mark IIのダイナミックレンジについて、これまではEOS R5と同等と思われていましたが、実際には積層化によるコストが発生している可能性があるようです。どういうことなのでしょうか?

条件が異なるEOS R5 Mark IIの数値

上記の画像が、それぞれのISO値でのEOS R5とEOS R5 Mark IIのダイナミックレンジを比較した画像です(画像タップで拡大します)。画像を見ると細かな違いがあるものの、ほぼ同じようなダイナミックレンジの数値となっていることがわかります。

見た目で明らかに違うところは、ISO100以下の低ISOでEOS R5とEOS R5 Mark IIの差に若干の違いがあるところと、デュアルゲインの始まりが違うところがあるところです。EOS R5ではISO400ぐらいでデュアルゲインが行われていますが、EOS R5 Mark IIではISO600ぐらいでデュアルゲインが行われています。

ところが、もっと他にも違う部分があると思います。それがEOS R5 Mark IIとグラフのマークの形と色が違うことがわかります。

上記の画像の上部に記述されているのですが、説明すると以下のようになります。まず、塗りつぶしされているマークは常用ISOを表します。白抜きのマークは拡張ISOとなっているようです。そして、下向きの三角はノイズリダクションされていることを示し、上向きの三角はスケーリングが行われていることを示しています。菱形の場合には、ノイズリダクションとスケーリングの両方が行われているとしています。

ノイズリダクションは文字通り、何かしらのアルゴリズムを通じてノイズと思われる箇所を補正する仕組みです。スケーリングというのは、この場合では画像の解像度を増やしたり減らしたりするスケーリングのことではなく、数値やデータを取り扱う上で事前に行われる正規化、標準化を表しているようです。この正規化、標準化というのは得られたデータに対して、極端に大きく数値が外れたデータを排除するデータの事前処理のことで、明らかに不自然なデータを取り除くために行われます。

特に高ISOで撮影するときに明らかにおかしな数値が含まれている場合には、それはノイズとして排除するような処理を行うようなことをしています。今回のEOS R5とEOS R5 Mark IIでは上向きの三角はないので、スケーリングはしていないと考えられます。

ところで、ISO800以上ぐらいから、EOS R5が通常の円であるにも関わらずEOS R5 Mark IIは下向きの三角となっています。つまりEOS R5 Mark IIはノイズリダクションが掛けられている画像ということになり、EOS R5 Mark IIとEOS R5のダイナミックレンジの数値の差があまり変化はないのは、EOS R5 Mark IIのデータはノイズリダクションが掛けられた画像と比較しているため、このような数値となっている可能性が示唆されていることになります。

このように考えると、ひょっとしたら高ISOでは、やっぱり積層化したことによる画像の劣化があり、ノイズリダクションをしなければ差が出てしまうほどのコストが発生している可能性が考えられそうです。比較は同条件で行わなければならないため、強制的にノイズリダクションが掛けられている可能性がありますが、このあたりは現状では不明です。

さらに「RF70-200mm F2.8 L IS USM Zは白と黒の二色カラバリで発売される?」ではキヤノンのレンズの噂について詳しくお伝えします。

(記事元)PhotonsToPhotos

EOS R5とEOS R5 Mark IIの主な違い
EOS R5 Mark IIEOS R5
センサー裏面照射積層CMOSセンサーCMOSセンサー
アクセラレータ搭載
静止画記録タイプJPEG、HEIF、RAW、C-RAWJPEG、HEIF、RAW、DPRAW、C-RAW
動画記録タイプRAW、XF-HEVC S YCC422 10bit、XF-HEVC S YCC420 10bit、XF-AVC S YCC422 10bit、XF-AVC S YCC420 8bit、News MetadataALL-I、IPB、RAW
フォーカスブリージング補正対応
視線入力対応
AFエリア分割数(動画)最大975分割(39×25)最大819分割(39×21)
測距輝度範囲(静止画)EV−6.5〜21EV‒6.0~20
測距輝度範囲(8k動画)EV−4.5〜21EV‒3~20
AFエリアスポット1点AF、1点AF、領域拡大AF(上下左右)、領域拡大AF(周囲)、全域AF、フレキシブルゾーンAF(AF1、AF2、AF3)顔+追尾優先AF、スポット1点AF、1点AF、領域拡大AF(上下左右)、領域拡大AF(周囲)、ゾーンAF、ラージゾーンAF(縦)、ラージゾーンAF(横)
測光センサー(静止画)6144分割(96×64)測光384分割(24×16)測光
シャッター(静止画)電子制御式フォーカルプレーンシャッター、撮像素子によるローリングシャッター電子制御式フォーカルプレーンシャッター
電子シャッター(静止画)1/32000~30秒(条件あり)1/8000~30秒
電子シャッターシンクロ同調1/160秒
電子先幕シンクロ同調1/250秒1/250秒
高速連続撮影最高約12コマ/秒(メカシャッター/電子先幕)、最高約30コマ/秒(電子シャッター)最高約12コマ/秒(メカシャッター/電子先幕)、最高約20コマ/秒(電子シャッター)
メカシャッター連続撮影可能枚数RAW:約230枚RAW:約66枚
手振れ補正効果最大8.5段最大8.0段
マルチアクセサリーシュー対応
8k動画(最大)8k 60p8k 30p
USB通信USB 10Gbps(SuperSpeed Plus USB/USB 3.2 Gen 2)相当SuperSpeed Plus USB(USB 3.1 Gen 2)相当
サイズ約138.5×101.2×93.5mm約138.5×97.5×88.0mm
重量約746g(バッテリー、カードを含む)約738g(バッテリー、カードを含む)
WiFi 6Ghz対応
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コメント

コメント一覧 (3件)

  • これは EOS R1 とソニーα9Ⅲも同じなので気にする必要は
    ないかと思います。
    ▼で画質に影響があると聞いたことがないので気にする必要は
    ないかと。
    普通は高ISOでノイズは増えると思いますが R5 の場合低ISOで
    ノイズリダクションが掛かっていると出るのは何か別の要因と
    思いますが不思議ですね。
    ソニーセンサーとキヤノンセンサーはノイズリダクションの方法が
    異なるので気にする必要はないかと思います。

  • DPReviewの掲示板ではR5IIのRAWのノイズリダクションはR5よりも弱いという分析を行っている人もいたので、各ISO感度でノイズリダクションの有無を調整して最適化するよりも、ISO全域に適用してRAWのノイズ・画質特性を均一にしようとしているのかもしれません。

    今後ニューラルネットワークのアップスケーリングやノイズ除去がさらに本格的に普及することになりますが、RAW特性のパターンが全てのISO感度で似たようなものであればそれだけモデルの学習や改善のコストを抑えながら効率よく行えます。

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