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初心者に一眼レフは勧められた しかしミラーレスは勧められない

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低価格のミラーレスは一眼レフの代替にはならない

カメラを初めて購入する人にアドバイスをするときには、もっと深く考えなければならないかもしれない。そんな記事が公開されていて、興味深いので紹介したいと思います。なぜミラーレスは一眼レフの代替にはならないのでしょうか?

それでは記事をみてみましょう。

昔のエントリークラスの一眼レフが恋しい、そしてその代替品は見た目通りではない

Nikon D3500は生産を終了し、キヤノンのEOS Kissシリーズも同じ運命となるようだ。

長い間、Nikon D3500とキヤノンのEOS Kissを初心者向けの最高のカメラとして勧めてきた。それほど高い価格でなく、高品質な画像を撮影でき、レンズを交換することができるし、プロフェショナル用カメラのマニュアル操作の多くを備え、写真について学ぶことができる。

しかし、Nikon D3500は新品では入手できなくなり、キヤノンのEOS Kissもそれに続くようだ。ミラーレスカメラが旧式の一眼レフのデザインを引き継ぎ、Nikon Z 30やEOS R100のような低価格のミラーレスカメラが登場したのだから、それは自然なことかもしれない。ニコンの最高のカメラや、キヤノンの最高のカメラのほとんどは、今やミラーレスカメラになっているのだから、何が問題なのだろうか?

費用だけが問題なのではない

ニコンとキヤノンは新しいモデルのコストを抑えることに成功しているが、それでも初心者は以前の初心者向けの一眼レフの2倍の出費を負担することになる。Nikon Z 30は低価格だが、ファインダーがなく(Nikon Z 50にステップアップする必要がある)、EOS R100は前世代のセンサー、AF、動画技術を使用している。

しかし、本当の問題はレンズだ。Nikon D3500とEOS Kissシリーズは魚眼から超広角ズーム、高倍率ズーム、望遠レンズまで、自社の製品やサードパーティ製の大規模なエコシステムに支えられていた。単にカメラを購入しているわけではなく、無限の可能性のあるシステム全体を購入していたのだ。

ミラーレスの後継機種は大きく異なる

レンズはどこにあるのか?記事を執筆している時点では、キヤノンは小型なAPS-Cカメラに専用のRF-Sレンズをキットレンズ2本と、望遠ズーム1本の3本しか発売していない。ニコンは少し進んでいて、これらに加えて準広角単焦点レンズと、動画撮影用の超広角ズーム(Vlog用)を追加している。

しかし、どちらのシステムも、一眼レフから置き換わるようなレンズ選択の底深さと幅広さがない。フルサイズセンサーのカメラへの足がかりにはなるが、それだけでは決して完成されたシステムではない。もはや、そうではないのだ。そして、今後もそうなる確証はない。

事実、最高のZレンズとRFレンズはほとんどフルサイズ専用のものだ。

従って、Nikon Z 30とEOS R100は正直にいって、現在のミラーレスカメラとしては非常に優れた価値があり、初心者にとって優れたツールではあるが、一眼レフの頃のような完全なカメラシステムではない。

もしミラーレスカメラを、あるゆる意味で初心者向けの古い一眼レフに置き換えるのであれば、富士フイルムやOMシステムのような小さいセンサーサイズに特化したブランドを選択するか、最も安価なフルサイズミラーレスにステップアップするしかない。

今、もし初心者に最適なカメラについて質問されたら、ただ安いだけでなく、適切なレンズシステムがあるカメラを紹介しなければならない。

APS-Cのレンズ問題

記事によれば、カメラを購入しようとしている人にお勧めできるカメラとして、昔はエントリークラスの一眼レフをお勧めできたとしていますが、今のミラーレスはお勧めできないとしています。その理由としてはミラーレスになって価格が高くなったことと、レンズの種類が制限されていることが大きいとしています。

一眼レフの時代は、APS-C用のレンズでも様々な種類のレンズを手に入れることができたが、いまはAPS-C用レンズの種類は少なく、少なくともニコン、キヤノンのカメラは初心者向けとしてお勧めできないと主張したいようです。

内容的には理解できるのですが、一眼レフの頃と現在の状況は異なることを理解しないといけないかもしれません。またエントリークラスという意味も考慮する必要があると思います。

これまでエントリークラスのカメラを購入していた人は、ほとんどがダブルズームキットを購入し、それに加え、1本か2本ぐらいのレンズを買い増す程度だったと思います。なので、多くの人は現在のミラーレスでも満足できる状況にはあると思います。

ただ、この記事で主張したい内容が、よりカメラについて深く知りたい人、カメラを趣味としてもっと深く追求したい人、例えば学校の写真部や大学の写真サークルに参加しようとして、どのカメラを購入しようか検討している人に対して、カメラをお勧めするならどのメーカのカメラか?ということであれば、確かに頷ける内容ではあるかもしれません。レンズの選択肢が豊富なのは重要だと思います。

そう考えるとニコン、キヤノンのAPS-Cミラーレスを購入してもAPS-C用のレンズの選択肢は非常に限られるので、お勧めしにくい状況にあると思います。

もし仮にAPS-Cレンズのラインナップが拡充すれば、これは杞憂に終わるわけですが、この筆者は、そのようになる保証はないと考えているようで、それで結果的に現在はニコンやキヤノンのエントリー機をお勧めできない理由となっているようです。

恐らく、今のニコンやキヤノンとしては、APS-Cにそれほど注力することはできないでしょうから、こればかりは仕方がないかもしれませんね。

そうなると廉価であり、しかもレンズの豊富さを考えると、富士フイルムやマイクロフォーサーズをお勧めしたくなるのもわかるところです。

(記事元)https://www.digitalcameraworld.com/news/i-miss-yesterdays-entry-level-dslrs-and-their-replacements-are-not-what-they-seem

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コメント

コメント一覧 (10件)

  • そういう意味でもソニーのα6400やZV-E10は売れてるのかもしれませんね。
    純正もサードレンズも豊富でステップアップもし易いですし中古市場でも数多いですから、一眼レフ時代のキヤノンの立場を担ってるように思います。

  • フルサイズシステムを持ちながらAPS-C専用システムを追加構築するのはあまり旨味にならないだろう、というだけの話でしょう。
    S純正だと2010/6〜2014/2に17本出した後は3年途絶え、以降9年で7本。α7が出て以降はフルサイズ重視の姿勢です。
    とはいえサードが多数あり、それも込みでソニーAPS-Cシステムと言えるでしょう。
    同様に、NやCはフルサイズ両用レンズも込みでAPS-Cシステムを形作りそうです。
    Nはサードを一部許可してAPS-Cを任せる雰囲気ですが、Cはソフトの力で両用レンズを小さく作り、暗くなった分をカバー、みたいな動きに見えます。EF-M32の移植くらいはしてもいいと思うんですがねぇ。EF-M22はRF28の登場で望み薄でしょうし……

  • 一眼レフ用のレンズをマウントアダプター経由で付ければ良いだけではと思いますが。
    中古市場にいっぱい格安であります。

  • APS-C入門機はユーザーはレンズを買わないですから、キヤノンやニコンはゆっくり増やせばいいと思っているのでしょう。
    タムロンやシグマも参入しました。

    実際には、フルサイズのレンズは「専用」ではなく、薄型単焦点はフルサイズでも使えるAPS-Cレンズだと思います。
    写真部等でやや特殊なレンズが必要であれば、純正のマウントアダプターが用意されており、中古の一眼レフレンズを使うこともできます。レンズが不足とは言えないでしょう。

  • キヤノンの一眼レフを使っていますが元々APS-C専用のレンズは少ないですね。
    APS-C専用のレンズでRマウントで足りないのは超広角ズームぐらいでしょう。
    EF-S10-18mm F4.5-5.6 IS STM相当のレンズは有っても良さそうでがいずれ
    発売されるでしょう。
    元記事で”フルサイズ専用”という言葉が出てきますがコレは間違っていますね。
    APS-Cサイズと兼用です。

  • どのメーカーも今少し見ていく必要ありだと思うのですが、フジの現在の最安機がX-S20となってしまい、R7越え価格ということに危機感を抱かなくて良いのでしょうかね。個人的にはうーんなのですが、海外ではちょっと違う可能性あり?(B&HではR7越え価格ではなさそうですが)

  • 超望遠ユーザーとしてはとにかくお手軽に焦点距離が稼げ、全体的にコンパクトな装備にできるので、暗所性能を除いてはメリットだらけです。
    初心者にとっては無理してエントリーフルサイズ機買うより、その価格帯でハイエンドなAPS-C機買う方がコスパが良くなります。
    ですが、決まってこの手の議論になるとAPS-C用レンズの充実度に話が逸れてしまうんですよね。
    個人的にはAPS-Cで困るのは広角帯くらいなもので、標準〜超望遠はフルサイズ用レンズの中で選べばよい話だと思います。価格に関しても、性能で松竹梅がありますし、サード、中古品など選択肢は豊富にあります。

  • 定期的にこの話が出ますが、今は中古市場が発達しているので、本当に必要ならば今持っているシステムを手放して別のものに移行することも出来るので、それほど重要な事でもないと思います。
    市場があるのならばメーカーもほっておかないでしょうしそれほど大きな需要はないということでしょう。

    ZにはDXレンズが増えて欲しいとは思いますが。

  • 使えるレンズが少ないとのことですが、マウントアダプターを使えば、ほぼ解決すると思います。
    私はEOS Rシステムがメインですが、EFレンズはアダプターで何の問題もなく使ってますよ。

  • 今は単純に初心者に勧めるシステムがキャノンやニコンからソニーや富士フィルムに変わったということかな?
    キャノンやニコンは本格参入して間もないからシステムとしてはまだ不足気味であるし今後拡充されるかもわからない

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