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ニコンの新たな挑戦か?? S-Lineではない35mm f/1.4レンズの登場とその意味

NIKKOR Z 35mm f/1.4
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非S-Lineの35mm f/1.4をどう捉えるか

f/1.4という大口径でありながらS-Lineではないレンズ、Z 35mm f/1.4をニコンが発売しました。このことをどのように考えればいいのでしょうか?ニコンはどのような人を対象にレンズを発売したのでしょうか?

本日、ニコンが35mm f/1.4レンズを発表した。

35mm f/1.4にはかなり驚いた。まず、そのf/1.4という大口径は、さらに別のレンズシリーズ(f/1.2、f/1.4、f/1.8)であることを示している。私は2/3段の差(f/1.4とf/1.8)よりも、1と1/3段分の差(f/1.2とf/1.8)を好む。しかし、これが現実だ。

次に物理的な特徴については、35mm f/1.4はf/1.8 Sと非常に似ている。11枚の設計、約10インチの最短撮影距離、長さが0.5ミリメートルしか違わず、直径が1.5mm大きく、わずか45g重いだけだ。しかし、3つ目の驚きは、価格とこれがS-Lineではないという事実だ。599.95ドルで、f/1.8 Sは850ドルで登場し、現在は割引で700ドルだ。このレンズのMTFチャートは、それがS-Lineのレンズでないことを示している。

私にとって、ニコンがやったことは、Zシリーズのためのオリジナルの35mm単焦点をもっとカジュアルな写真家のために考え直し、それにより少し明るいレンズにしたことだ。35mm f/1.8 SはニコンがZシステムで最初に導入した3本のレンズの1本で、夏の終わりには(技術基準で)6年が経過するという古いレンズになる。シグマとソニーは2021年に35mm f/1.4を出し、キヤノンは先月、それを発表した。これまでに登場したすべてのNIKKORレンズを振り返ると、そのオリジナルの35mm f/1.8 Sは私がこれまでに見た中で最も弱い単焦点レンズの一つに見える。まだ本当に光学的に良く、Fマウントでニコンでやり遂げたことよりもはるかに良いが、他のf/1.8レンズや、それ以上の明るいZレンズ単焦点と比較して、今では一番下に位置しているようだ。従って、この時点でこの焦点距離のレンズに何らかの更新をすることは十分に正当化できる。この更新を受け入れるのは素晴らしいことだが、ロードマップから期待されていたのはf/1.4の非S-Lineレンズではない。

テストではどのように機能するかはまだ見ていないが、ニコンはまだZレンズの失敗作を出したことがない。ニコンが提供したレンズを取り付けた製品画像がNikon Z 6IIIであることは興味深い。

35mm f/1.4という大口径でありながら国内では10万円を割る価格で発売されましたが、海外などでは、為替レート的により安く感じるらしく、ニコンはよくやったというように評価しているサイトが多いようです。Nikon Z 6IIIも部分積層型という新しいセンサーを採用しながら、比較的に高い性能を、低価格で提供したことでも話題になりましたが、今回もか、というサプライズ感が強めのレンズ発表となりました。

このレンズを発表したことで、今後はS-Lineではない廉価なレンズの発売が予想されることになり、カジュアルな写真家にとってはかなり喜ばれているようです。

確かに描写という点ではS-Lineには敵わないかもしれませんが、一般的なユーザとって低価格であることは魅力的で、さらに性能がある程度よければ、レンズが安くてコスパが高いのでニコンのカメラを購入したいと考えるユーザがいてもおかしくないと思いますね。

実際にAPS-CのNikon Z 50が売れているのはレンズの性能が他社より良いからなのではないかという見方もあり、良いレンズが安く手に入ることは重要なようです。

ニコンはこれまで高価格かつ高性能なレンズに注力していましたが、今後は低価格で一般的なユーザも手に入れやすいレンズも発売されるといいなと思いますね。

さらに「Z 35mm f/1.4の発売で見えてきたニコンのレンズ戦略 選択肢の幅が広がった??」では、ニコンのレンズ発売戦略について詳しくお伝えします。

(記事元)Z SYSTEM USER

NIKKOR Z 35mm f/1.4の主な仕様
NIKKOR Z 35mm f/1.4
型式ニコン Z マウント
焦点距離35mm
最大口径比1:1.4
レンズ構成9群11枚(非球面レンズ2枚)
画角63°(撮像範囲 フルサイズ/FXフォーマット)
44°(撮像範囲 APS-Cサイズ/DXフォーマット)
ピント合わせマルチフォーカス方式、IF(インターナルフォーカス)方式
最短撮影距離0.27m
最大撮影倍率0.18倍
絞り羽根枚数9枚(円形絞り)
絞り方式電磁絞りによる自動絞り
最大絞りf/1.4
最小絞りf/16
アタッチメントサイズ(フィルターサイズ)62mm(P=0.75mm)
寸法約74.5mm(最大径)×86.5mm(レンズマウント基準面からレンズ先端まで)
質量約415g

MTF曲線

レンズ構成図

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • ニコンのサンプルを見る限り良い写りでNIKKOR Z 35mm f/1.8 Sは
    不要じゃないかと思うほどです。
    但しPhotographer’s select 2はシャープネスとコントラストが強すぎて
    好みではない。
    サンプル1もそれに近いかなと思います。
    他所からのサンプルも見てみたいですね。
    期待を裏切ることはなさそうです。

  • 個人的には、このシリーズの20mm、24mmも出て欲しいですね。F1.8シリーズは自分の用途では他社比較で今ひとつでしたので。

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