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国際宇宙ステーションのNikon D5がZ 9に置き換えられる予定らしい

Nikon Z9
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国際宇宙ステーションにあるニコンのカメラ

国際宇宙ステーションにあるニコンのカメラがNikon Z 9に変更されるようです。レンズもミラーレス用になっていくようです。

宇宙旅行では、地球上で作られた機材を厳しい地球外の環境に特別に適応させる必要がある。それにはカメラのソフトウェアを調整することも含まれる。

宇宙飛行士のドン・ペティットは、NASAのためにニコンがファームウェアに加える特別な変更について明かした。銀河の宇宙線は、太陽系の外から発生し、恐らく超新星のような爆発的な事象からくる高エネルギー粒子だ。これらは宇宙にあるカメラにとって悪い影響があり、センサーを損傷させ、写真を台無しにする。ニコンは被害を限定的なものにするためにNASA用の特別なファームウェアを作成した。

ペティットはニコンが宇宙線に対抗するため、カメラ内のノイズリダクションの設定を変更したと話す。ノイズとは写真上の望ましくない質感やぼやけを指す。

通常のカメラには1秒以上の露出に対してカメラ内のノイズリダクションが適用される。これはカメラメーカが短い露出時間の場合には、ノイズリダクションは不要だと考えているからだ。なぜならノイズを減らすことができないからだ。しかし、宇宙ではそれは当てはまらない。

「宇宙にある私たちのカメラは宇宙線からセンサーの損傷を受けており、約6ヶ月ごとにすべてのカメラを交換しているが、それでもかなりの宇宙線のダメージを受けたカメラが残る」とペティットは説明する。

「それは遅いシャッター速度だけでなく、高速なシャッター速度でも現れる。従って、私たちはニコンにアルゴリズムを変更してもらい、1/500秒までのシャッター速度でカメラ内のノイズリダクションが行えるようにした。」ペティットは、ニコンのカメラ内ノイズリダクションは宇宙線からのダメージを取り除くのに「驚異的な効果がある」といい、そのダメージを後から取り除くことは「本当に難しい」と述べている。

(中略)

NASAはアポロ時代には、有名なハッセルブラッドを使用していたが、その直後にニコンのフィルムカメラ(F3など)の使用を始め、日本のメーカとそれ以来ずっと提携している。理由の一つは、ニコンが宇宙飛行士に役立つカスタムをとてもうまく行うからだ。

ペティットは国際宇宙ステーションに乗っている乗組員に「12から15台」のNikon D5があると明かしている。「そしてレンズのすべて、8mmのフィッシュアイレンズ、14mmから最大1200mmの単焦点レンズまでのFXレンズがある」と彼は付け加えた。

「私たちはNikon Z 9に切り替える過程にあり、Zレンズに徐々に交換していく。最初に機械式オートフォーカスを必要とするレンズから交換する。Nikon Dシリーズのカメラは、多くの初期のオートフォーカスのフォーカスメカニズムを駆動させる小さな機械式の駆動システムがあり、それらがZレンズに交換される最初の候補となるだろう。」

国際宇宙ステーションのNikon D5がZ 9に置き換えられるとPetaPixelが伝えています

記事によれば、いま国際宇宙ステーションではNikon D5が12台から15台ほど活躍しているようです。しかし、宇宙線によるダメージがあるため半年ごとにすべてのカメラを交換しているとしています。ということは、年間で30台ぐらいのニコン製カメラが宇宙に運ばれていることになるのですね。ものすごい数です。

さらに撮影時にも写真にノイズが入り込むようで、ニコンは特別なファームウェアを作りNASAに提供していることが記事からわかります。

そして記事では、まだカメラ本体がレンズのAFを動かす古いレンズも使われているようで、結構、長いこと同じレンズが利用されているのだなと思いますね。しかし、それもNikon Z 9への置き換えが進むごとに、だんだんとNikon Zのミラーレス用レンズに置き換えられていくことになるようです。

600mmレンズなどが打ち上げられて宇宙ステーションに運ばれるのを想像するとちょっとワクワクしてしまいますね。

さらに次の記事「ついに来るか?? 初のNikon Z 6IIIの仕様の噂 高速版カメラはZ 6IIIか??」ではNikon Z 6IIIの噂について詳しくお伝えしています。

ニコンの最新情報はこちらから

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(記事元)https://petapixel.com/2023/12/06/nikon-makes-special-firmware-for-astronauts-to-block-galactic-cosmic-rays-in-photos/

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • Z 9が宇宙で運用されるというのは1ユーザーとしては嬉しい限りです。
    このタイミングでの導入決定は、本来2024年で終了する予定だったISSの運用が去年正式に2030年まで延長されることが決まったことも関係しているのでしょうか?
    既存レンズとのバランスを考えるとD6の方が良いのでは?と思いましたが、ニコン側の事情(D6自体の生産状況とレフ機の将来性、事業としてのミラーレスシステムへの移行etc.)を考慮すれば今がベストなタイミングでしょう。
    重要となる画像処理エンジンについても開発の中心は既にEXPEED7に移っている状況ですし、何よりZ 9は安い!

    それにしても交換頻度がえげつないですね…

  • 宇宙空間ではCOMSが宇宙線で次々と破壊されてゆくので短期間での交換も
    仕方が無いのかもしれません。
    なにしろ地中深く設置されたスーパーカミオカンデで宇宙線の一部が検出できる
    程強烈なのでガード出来ないでしょうね。
    カメラは稼働状態になくても常に宇宙線にさらされているのでシャッター速度は
    関係ないでしょう。
    宇宙空間ではノイズと言うよりも欠損素子が次々と増加する状態なのでしょう。

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